ブッダとジョブズと一休さん

「お釈迦さま」と「ブッダ」と「スティーブ・ジョブズ」と「一休さん」の教えが同じ?!

日本人の宗教観

「八百万の神」と「原始仏教」と「現代仏教」

日本人の宗教観は、世界的に見ても特異です。
それは、信仰が「一神教」でも「無神論」でもなく、
「共存と融合」の精神に基づいているからです。 もともと日本には、「八百万(やおよろず)の神」という考え方がありました。
強いて言えば、「八百万の神」は、日本における「最初の宗教観」として言ってもいいでしょう。

国家宗教としての「神道」が成立する前から、人々は「八百万の神(自然や物に宿る神々)」を信じていた。

ただし、「八百万の神」は、「自然崇拝・アニミズム的信仰」で「自然のすべてに神が宿る」
という「神道」の思想で、山・川・風・火・祖先など、あらゆるものが信仰の対象となっていました。
神は遠い存在ではなく、生活の中にあり、感謝や畏敬の念とともに共に生きる存在でした。 そこに、インドから「原始仏教」が伝わります。
原始仏教は、神を信仰する宗教ではなく、
「自己の修行によって苦しみから解脱する」
ことを目的とする実践的な哲学体系でした。
「悟り」「瞑想」「戒律」といった教えが中心で、
日本人の精神性にも静かに浸透していきました。 やがて、仏教は中国・朝鮮を経て、
「現代仏教(大乗仏教)」として日本に根づいていきます。
現代仏教は、「すべての人を救うこと」を目的とし、
「阿弥陀如来」「観音菩薩」など多くの仏や菩薩が信仰の対象となりました。
また、「念仏」「供養」「極楽往生」など、より民衆に親しまれる形に変化し、
寺や僧侶を通じて日常に深く関わっていきます。 こうして日本人は、「自然に神を感じ」「自分を見つめて修行し」「信仰によって安心を得る」
という3つの宗教的感覚を、矛盾なく受け入れてきました。 それが、日本特有の「ゆるやかで多層的な宗教観」であり、
今も「初詣は神社」「結婚式は教会」「葬式はお寺」といった形で、
自然と生活の中に息づいています。

 

The Japanese View of Religion

The Japanese view of religion is unique from a global perspective.

This is because it is not based on monotheism or atheism,

but on a spirit of coexistence and fusion.

 

Originally, Japan held the belief in 「Yaoyorozu no Kami」 — the “Eight Million Gods.”

This can be considered Japan’s first form of religious consciousness.

Even before Shinto was formally established as a national religion, people believed in countless gods inhabiting nature and objects.

This belief was animistic — a reverence for nature where gods exist in everything: mountains, rivers, wind, fire, ancestors, and more.

These deities were not distant beings but lived together with people in daily life, honored with gratitude and awe.

 

Later, 「Primitive Buddhism」 arrived from India.

Unlike faith-based religions, primitive Buddhism was a practical philosophy that aimed to free people from suffering through self-discipline and training.

Teachings such as “enlightenment,” “meditation,” and “moral precepts” quietly took root in the Japanese spiritual mindset.

 

Eventually, Buddhism evolved through China and Korea and became what is known in Japan as 「Modern Buddhism」 (Mahayana Buddhism).

This form of Buddhism focuses on saving all beings, and reveres many Buddhas and bodhisattvas, such as Amida Nyorai and Kannon Bosatsu.

It also transformed into a more accessible form for the general public through practices like chanting, offerings, and the aspiration for rebirth in the Pure Land.

Temples and monks became integrated into daily life.

 

Thus, the Japanese people have naturally embraced three layers of religious consciousness without contradiction:

“feeling divinity in nature,” “seeking self-realization through practice,” and “finding peace through faith.”

 

This is the uniquely Japanese, gentle and multilayered religious worldview—

a perspective that still lives on today in customs like “New Year’s visits to shrines,” “weddings in churches,” and “funerals at Buddhist temples.”

 

原始仏教と仏教の違い

「原始仏教」と「(大乗)仏教」の違い

<原始仏教>
「原始仏教」は「修行による個人の解脱」重視
⚫︎ 釈迦(ブッダ)在世時代とその直後の教え
⚫︎ シンプルで実践的な内容(苦しみからの解放・瞑想・戒律)
⚫︎ 神や仏を拝まない、「自己修行」で悟りを目指す
⚫︎ 経典は「パーリ語経典」などが中心

<(大乗)仏教>(だいじょうぶっきょう)
「仏教」は「信仰・救済重視・他者救済・多仏世界観・多様な教え」重視
⚫︎  原始仏教の後に発展した体系
⚫︎  菩薩(ぼさつ)や仏などの「信仰」や「救済」が重視される
⚫︎  他者を救うこと(利他)を重視
⚫︎  経典も多様(般若経・法華経など)

★「小乗(しょうじょう)」が「自分だけの解脱」を重視するのに対し、「大乗(だいじょう)仏教」とは、「すべての人を救うこと」を目的とする仏教の流れ 「大乗」は「他者もともに救う(利他)」を重視。
 
 

ブッダとジョブズと一休さん

「お釈迦さま」と「ブッダ」と「スティーブ・ジョブズ」と「一休さん」の教えが同じ?!

「スティーブ・ジョブズ」の教え


<スティーブ・ジョブズ>
過去を悔やむな
未来を心配するな
今を楽しめ!
今を生きろ!


「ブッダ・お釈迦さま」の教え

 

<ブッダ・お釈迦さまの教え>

●過去をのことは「後悔しない」

●未来のことは「不安がらない」

●現在のことは「執着しない」

 

ブッダの教えの解釈

 

【過去の後悔】

 →あれはあれでよかった

【未来の不安】

 →あとはなるようになる

【現在の執着】

 →「シャクだった」と思わない。

 →これでいいのだ!

 

幸せは、「なる」ものではなく、「気づく」ものだ。

 

幸せは神様がくれるものではなく、神様から自分に問われている。

「君の生きる意味は?」

そこで、気づく

「自分の幸せを!」

考えさせられる

「生きる意味を!」

 

四法印

 

「四法印」(仏教の根本の津の信念)

⚫︎一切皆苦(いっさいかいく)

⚫︎修行無常(しゅぎょうむじょう)

⚫︎諸法無我(しょほうむが)

⚫︎涅槃寂静(ねはんじゃくじょう)

 


四法印の意味

 

→ブッタの教え。四つの真理

⚫︎一切皆苦(いっさいかいく)

→人生思い通りにならない。

⚫︎修行無常(しゅぎょうむじょう)

→すべては移り変わるもの。生まれ、成長し、変化し、滅びる。

⚫︎諸法無我(しょほうむが)

→すべて繋がりの中で変化している。現在が大事。

⚫︎涅槃寂静(ねはんじゃくじょう)

→ 煩悩を脱し、苦しみをなくして、真理に到達した涅槃の境地のこと。

→ 煩悩の炎の吹き消された悟りの世界(涅槃)は、静やかな安らぎの境地(寂静)であるということを指す。

 


四苦八苦

 

人間の苦しみ

 


四苦八苦の意味

 

→人が生きる上で避けては通れない事。

→4つの苦しみと8個の苦しみがある。

⚫︎死→死ぬ

⚫︎病→病気

⚫︎老→老い

⚫︎生→生まれる

⚫︎愛別離苦((あいべつりく)→生別・死別する苦しみ

⚫︎怨憎会苦 (おんぞうえく) →怨み憎んでいる者に会う苦しみ

⚫︎求不得苦 (ぐふとくく) →求める物が思うように得られない苦しみ

⚫︎五陰盛苦 (ごおんじょうく)→肉体と精神)が思うがままにならない苦しみ

 


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禅から学ぶ不普遍的な人生の哲学と思想

 

「お釈迦様」も「ブッタ」も「スティーブ・ジョブス」も「一休さん」もほぼ同じことを間接的に言っている。

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<お釈迦さま(ブッダ)>

★お釈迦さまと「ブッダ」は、同じ人物です。

⚫︎未来を心配するな:仏教では「未来のことを心配しすぎること」や「過去を悔やみ続けること」は執着につながり、苦しみを生むとされています。

⚫︎過去を悔やむな:「過去を追うな。未来を願うな。現在のことを洞察し、動じることなく今を生きよ。」

⚫︎今を生きろ:「過去も未来も考えることなく、今をありのままに見ることが大切である。」

仏教では「現在を大切にする」ことが強調されます。過去や未来にとらわれず「今この瞬間を精一杯に生きることが悟りに至る道だとされています。

★今を楽しめ:仏教では「今を楽しむ」という表現は、必ずしも快楽的な楽しさを指しません。むしろ、現在の瞬間に気づき、心を落ち着けて充実感を得ることを指します。これを「正念」といいます。

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<スティーブ・ジョブズ>

⚫︎未来を心配するな:ジョブズは未来を計画しすぎることに執着するよりも信念を持って進むことを大切にしていました。

⚫︎過去を悔やむな:彼は過去を悔やむよりも、そこから学び新しい道を切り開く姿勢を説いています。例えば「ジョブズは、自分がAppleを追放された事を人生の中で最良の出来事のひとつと捉えています。この出来事を糧にしてNeXTやPixarでの成功を収めました。」

⚫︎今を生きろ:ジョブズは「今を生きる」ことを非常に大切にしていました。その背景には、自身が膵臓癌と闘病していた経験が影響しています。

⚫︎今を楽しめ:彼は「楽しむ」ということを、人生の目的や情熱に忠実であることと捉えていました。「ジョブズは、自分の仕事や人生に喜びを見いだすことの重要性を語っています」

 

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<一休さん:一休宗純(いっきゅうそうじゅん)>

 

⚫︎未来を心配するな:一休は、人間が未来を過剰に心配することで苦しむことを戒めており、禅の教えに基づき「今、この瞬間を大切に生きる」ことを重視していました。彼の自由な生き方は、未来をあれこれ思い悩むことなく、自分の道を信じて進む姿勢に基づいています。

⚫︎過去を悔やむな:禅では「過去のことにとらわれない」ことが重要な教えとされています。一休の詩にもその精神が反映されています。

例として、有名な一休の言葉:「死んだら死んだ、それまでよ。今この世を楽しめ。」

⚫︎今を生きろ:禅の教えに従い、「現在」を最も大切にする姿勢を持っていました。「今、この瞬間を生きる」事は、禅において「悟り」への重要なステップです。

彼の詩や言葉には、現実を受け入れ、今を大切にするメッセージが多く含まれています。

⚫︎今を楽しめ:「酒を飲め、歌を歌え、今日を楽しめ。明日のことは誰にもわからぬ。」

これは、一休の破天荒な生き方を象徴する言葉として知られています。

一休は、 一休は形式的な宗教儀式や権威を嫌い、酒や歌、俗世的な楽しみをも受け入れるユニークな僧侶でした。

★名言:「さてもさても、うつつは夢よ、ただ一夜。夢もまた夢、枕の上。

★名言:「この世は遊び場、心のままに遊べ。」

 

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<人物紹介>

 

⚫︎ブッタ:お釈迦さまと同じ人物。「目覚めた人」「悟りを開いた人」という意味。で悟りを開いた存在全般を指す。

⚫︎お釈迦さま:ブッタと同じ実物。文脈や使われる場面によって異なる。歴史的な人物で「ゴータマ・シッダールタ」を指す。

⚫︎スティーブ・ジョブズ:アップル創業者、iPhoneやMacの開発。直感的デザインと革新でIT業界を変革した天才的起業家。

⚫︎一休さん:一休宗純は、室町時代の禅僧で自由奔放な生き方とユーモアあふれる逸話で知られる。形式や権威を嫌い、詩や行動で庶民に親しまれた名僧。

 

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<まとめ>

 

⚫︎未来を心配するな「未来を願うな・未来を心配するな」

⚫︎過去を悔やむな「過去を追うな・過去のことにとらわれない」

⚫︎今を生きろ「現在を洞察せよ・この瞬間を大切に」

⚫︎今を楽しめ「動じることなかれ・今日を楽しめ」

 

ブッタと仏教の研究

 

仏教って実は宗教じゃない。

仏教は「宗教」と呼ばれているが本質は「実践哲学」。

 

ブッダが見つけた「苦しみから自由になる方法」を、

教えているのでわなく、

「自分で見つけるのがいいよ」と、言っている。

「自分でも実験して確かめる「生き方の技術」。

 

<思考比較>

【ブッタ】実在した王子。修行で悟りを開き、苦しみから自由になる方法を示した探究者。

【仏教】ブッダの気づきをもとにした実践哲学。信仰でなく、体験と行動で真理を探る道。

【宗教】神や超越的存在を信じ、救いや加護を得ることを目的とする信仰体系。

【キリスト教】唯一神とイエスを信じ、愛と赦しにより救われることを説く信仰中心の宗教。

 

★神を信じるのではなく、自分の心の仕組みを理解し、

自分の行動を変えていく。

信仰ではなく実践。祈りではなく観察。

 

【仏教】見た目や制度上では | 仏教は宗教と呼ばれる(寺・仏像・僧侶がある) 。

| 本質・思想では | 仏教は実践型哲学・生き方の科学に近い 。

 

ブッダ(ゴータマ・シッダールタ)の経歴

 

本名:シッダールタ・ゴータマ

生誕:紀元前5〜6世紀頃(諸説あり)

出身:現在のネパール、ルンビニー付近

家族:父シュッドーダナ王、母マーヤー夫人

階級:シャーキャ族の王子として生まれる

 

【幼少期〜青年期】

王宮で贅沢な生活を送る。将来は王になると期待されていた。

29歳のとき「四門出遊」(王宮の東西南北4つの門を出て4つの“人生の真実”に出会う旅)

その時「老人、病人、死者、修行者」に出会う。

それを体験し、人生の苦しみに目覚める。

 

【快楽への耽溺】(たんでき)

王子だったので、0歳〜29歳

美食三昧・快適・美女・音楽・快楽」

「これって一瞬は満たされても、またすぐ飢える…」

「このままだと、老いや死からは逃れられない…」

→ それで、彼はすべてを捨てて出家した。

 

【出家と苦行】

29歳で王宮を離れ出家。

森にこもり6年間、過酷な苦行を6年間行うが、

「絶食・息止め・裸生活・寝ない」

「肉体を痛めつけても、心は解放されない。苦しみの原因は心にある。」

極端な修行では悟れないと気づく。

そこで「中道」(極端を避けるバランスの道)に目覚める。

 

【中道】(ちゅうどう)

一切の苦行も快楽も捨てた「安定した心の状態」で挑む

心の動きを静め、「今ここ」に意識を向ける

「体は変化する」「感情は流れる」「思考は消えていく」

すべてが「無常」「苦」「無我」だと見抜いていく

執着を手放し、真理(ダルマ)に目覚めていく

 

【悟りとブッダとなる】

35歳、菩提樹の下で瞑想し、ついに悟り(涅槃)を得る。

「ブッダ(目覚めた者)」と呼ばれるようになる。

 

【布教と教え】

初めての説法「初転法輪」で、四諦(したい)や八正道を説く。

その後45年間、インド各地で教えを広め、僧団(サンガ)を形成。

差別なく人々に教えを説いた。

 

【入滅(死)】

80歳でインドのクシナガラにて入滅。

最期の言葉は、

「自らを灯火とせよ。他人に頼るな。法(ダルマ)を灯火とせよ。」

 

【ブッダの主な教え】

⚫︎人生は苦しみに満ちている(四苦八苦)

⚫︎苦しみの原因は欲望

⚫︎欲望をなくせば苦しみも消える

⚫︎中道と八正道を実践することで悟りに至る

 
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